「求人広告の費用が膨らんで困っている」「以前、年間利用額に応じて割引があると聞いたけれど本当?」と悩んでいませんか?採用コストの削減は、多くの経営者や人事担当者にとって大きな課題ですよね。
この記事では、かつて存在したリクルート媒体の「つど割」という割引制度の詳細と、現在の運用状況について分かりやすく解説します。過去の情報を整理し、今、賢く採用コストを抑えるための方法が丸わかりになりますよ。
本記事は採用マーケティングや求人広告運用の専門的な知見をもとに、厚生労働省などの公的機関が発信する雇用指針や最新の市場動向を参照しながら作成しています。
リクルートの年間割引「つど割プラン」の仕組み
求人広告のコストを抑える方法として、かつて注目されていたのが「東名阪共通つど割プラン(通称:つど割)」です。これは、特定の媒体を一定金額以上利用することで、翌年の掲載料が割引される制度でした。
過去に存在した割引率の基準
かつての制度では、年間の利用実績に応じて以下のような割引が適用されていました。
年間利用実績 | 割引率 |
90万円以上 | 10%割引 |
170万円以上 | 15%割引 |
400万円以上 | 20%割引 |
このように、使えば使うほど1回あたりの掲載コストが下がる仕組みとなっており、頻繁に採用を行う企業には非常にメリットのあるプランだったのです。
割引の対象となっていた主な媒体
このプランの対象となっていたのは、主に以下のメディアです。
タウンワーク
フロム・エー ナビ
はたらいく
とらばーゆ
枠得プラン
一方で、「リクナビNEXT」や「リクナビ派遣」などはカウント対象外とされており、どの媒体でも合算できるわけではないというルールがありました。
適用を受けるための厳しい条件
この割引を受けるには、単に金額をクリアするだけでなく、いくつかの条件がありました。
例えば、請求先が「同一法人・同一部署」である必要があり、各店舗ごとに請求を分けている場合は合算されませんでした。また、自動適用ではなく、期限内に申請書類への捺印が必要だったため、担当営業が見逃すと適用されないというリスクもあったのです。
【重要】現在の「つど割」の取り扱いについて
結論からお伝えすると、ご紹介した「つど割」プランは古い情報であり、現在は新規の受付や同様の形式での運用は行われていないケースがほとんどです。
制度の廃止と背景の変化
求人広告業界は、紙媒体からWeb媒体、そして「Indeed」のような運用型広告へと大きくシフトしました。
これに伴い、リクルートの料金体系も大幅にリニューアルされ、以前のような「年間実績に応じた固定割引」という制度は事実上、姿を消しています。現在、ネット上の古いブログ記事などでこの情報を目にしても、そのまま適用されることはないので注意が必要です。
現在の主流は「パック商品」や「共通ポイント」
現在の割引の主流は、年間実績による後付けの割引ではなく、あらかじめ複数回分をまとめて購入する「回数券(パック)」や、特定の期間内にまとめて掲載する「キャンペーン」が中心です。
また、リクルートIDを活用したポイント還元など、よりWebサービスに近い形での還元方法に移行しています。
代理店による独自のサポート
公式の「つど割」がなくなった今、コストを抑えるためには「どの代理店を選ぶか」が重要になります。
公式の割引プランはどの代理店でも同じですが、原稿のクオリティや、Indeedとの連携運用などの「運用力」で採用単価(1人採用するコスト)を下げる提案ができる代理店が、結果的にコスト削減に繋がります。
採用コストを削減するための3つのポイント
制度としての割引が期待できない今、無駄な広告費を削るためには「原稿の質」と「媒体選び」を徹底する必要があります。
ターゲットを絞り込んで無駄打ちを防ぐ
誰にでも当てはまるような抽象的な表現は、応募が集まらないだけでなく、ミスマッチによる早期離職を招き、結果的に採用コストを増大させます。
・悪い例:営業業務
・良い例:既存顧客中心の法人営業(ルートセールス)
このように具体化することで、本当に欲しい人材からの応募を獲得し、無駄な掲載回数を減らすことができます。
応募が集まる求人広告のポイント
効果的な求人作成には、以下の5つの要素が不可欠です。
職種名を具体化し、検索されやすくする
仕事内容に「1日の訪問件数」などの数字を入れる
給与の内訳(基本給、手当)を明確にする
ターゲットが検索するキーワードを盛り込む
職場の雰囲気が伝わる写真やエピソードを載せる
求人広告チェックリスト
掲載前に、以下の項目が満たされているか必ず確認しましょう。
□ 給与が地域相場と乖離していないか
□ 仕事内容が未経験者でもイメージできるか
□ 勤務地や交通費の規定が明確か
□ 勤務時間や休憩時間が正しく記載されているか
割引制度に頼らない「採用単価」の下げ方
広告費の「額面」を下げることばかりに目を向けると、採用の質が落ちてしまいます。重要なのは「1人採用するのにいくらかかったか」という視点です。
運用型広告(Indeedなど)の活用
現在はリクルートの媒体もIndeedと連携した「タウンワークオウンド」などの運用型商品が主流です。
これはクリックされた分だけ費用が発生する仕組みであり、従来の「掲載期間で料金が決まる」スタイルよりも、予算を柔軟にコントロールできます。適切に運用すれば、定価の掲載よりもはるかに安く採用できる可能性があります。
採用プロセスの歩留まり改善
広告から応募が来ても、面接設定率や内定承諾率が低ければ、また広告を出し直すことになり費用がかさみます。
・面接辞退を防ぐための迅速な連絡
・面接時の丁寧な動機付け
・条件面の明確な提示
これらを改善するだけで、追加の広告費をかけずに採用人数を増やすことが可能です。
専門家による「名医」の診断
求人広告代理店には、ただ枠を売るだけの業者と、貴社の採用課題を分析して解決策を出す「名医」のような担当者がいます。
自社で「なぜ採用できないのか」を悩むより、プロに現状のデータ(PV数や応募率)を分析してもらう方が、コスト削減への近道となります。
公的機関の指針に基づいた適正な募集
求人広告を掲載する際は、法律(職業安定法など)を守ることも重要です。不適切な表示はトラブルの元となり、ブランド毀損による長期的なコスト増を招きます。
労働条件の明示義務
厚生労働省の指針により、求人募集時には「業務内容」「契約期間」「就業場所」「賃金」などを明示することが義務付けられています。
これらが曖昧だと、応募者が不安を感じて応募を敬遠するため、結果として広告費が無駄になります。詳細は厚生労働省:令和6年4月からの労働条件明示のルールをご確認ください。
固定残業代の表記ルール
「月給30万円(残業代含む)」といった曖昧な表記はNGです。
固定残業代を除いた基本給の額や、何時間分の残業代が含まれているのか、それを超えた場合に別途支給される旨を明記しなければなりません。透明性の高い情報を出すことが、求職者からの信頼につながり、応募率を向上させます。
性別や年齢を限定しない募集
原則として、性別を限定したり、年齢制限を設けたりすることは男女雇用機会均等法や雇用対策法で禁止されています。
ターゲットを絞りたい場合でも、表現に注意しないと掲載自体ができなくなります。法律を守りつつ、ターゲットに刺さる「魅力」を伝えるテクニックが求められます。
よくある質問
Q. 以前使っていた「つど割」は、今からでも申請できますか?
A. 残念ながら、現在は新規での適用や受付は終了している場合がほとんどです。
リクルートの販売ルールや商品体系が大きく変更されたため、過去の割引制度は現在のプランには引き継がれていません。最新のキャンペーンやセット割などの情報を、担当代理店に確認することをお勧めします。
Q. どの代理店で申し込んでも割引内容は同じですか?
A. リクルートが公式に提供している割引プランやキャンペーンは、全国どの代理店でも共通です。
しかし、原稿作成の質や運用のアドバイス、アフターフォローの範囲は代理店によって大きく異なります。価格そのもので選ぶよりも、採用成功率を高めてくれるパートナーを選ぶのが賢明です。
Q. リクナビNEXTやIndeedも年間割引の対象になりますか?
A. 「つど割」が存在した当時も、リクナビNEXTなどは対象外でした。
Indeedなどの運用型広告については、年間の固定割引という概念自体がなく、投下した予算に対してどれだけ効率よく運用できるかが鍵となります。媒体ごとに割引のルールが異なるため、一括りにせず個別に戦略を立てる必要があります。
Q. 求人広告の費用を安く抑えるコツはありますか?
A. 掲載期間や枠の大きさに頼らず、「ターゲットを絞った原稿」で応募率を高めることです。
また、複数の媒体にバラバラに出すのではなく、効果の高い媒体へ予算を集中させたり、キャンペーン期間を狙ってまとめて掲載したりすることで、実質的なコストを抑えることが可能です。
まとめ
かつてリクルートの媒体には、年間90万円以上の利用で10%割引となる「つど割」という制度がありましたが、現在は運用が変わっており、同様のメリットを受けることは難しくなっています。ネット上の古い情報に惑わされず、現在の市場に合ったコスト削減策を検討することが重要です。
求人広告のコストを抑えるために大切なのは、単なる値引きを探すことではなく、以下の3点に注力することです。
・原稿の質を高めて応募率を改善する
・Indeedなどの運用型広告を賢く活用する
・採用プロセスを見直して歩留まりを上げる
制度の限界や媒体のルールを理解した上で、自社の採用ニーズに最適な設計を行うことが、結果として最大のコストパフォーマンスを生みます。まずは現状の求人原稿を整理し、無駄な支出がないかを確認するところからお気軽にご相談ください。
【注釈・参考】
厚生労働省:令和6年4月からの労働条件明示のルール変更https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32105.html
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