「求人を出しても応募が来ない」「自社の社風に合う人材に出会えない」と悩んでいませんか。名前を知っているという理由だけで求人媒体を選んでしまうと、ミスマッチが起きてコストだけがかさむリスクがあります。
そこで最近注目されているのが、「共感」を軸にしたビジネスSNS「Wantedly(ウォンテッドリー)」の戦略的な活用です。本記事では、Wantedlyの特徴やメリット、向いている企業を分かりやすく解説します。
本記事は、Indeedゴールドパートナー(旧:リクルートトップパートナー)としての立場から、最新の採用マーケティング理論に基づき、各媒体の最新仕様や料金体系などを参照して徹底解説します。
Wantedlyとは?従来の求人媒体との違い
Wantedly(ウォンテッドリー)は、「給与」や「福利厚生」といった条件面ではなく、企業の「想い」や「ビジョン」への共感で企業と求職者のマッチングを図るビジネスSNSです。
月間利用者数は350万人を超えており、従来の求人広告とは全く異なるアプローチで採用活動を行います。ここでは、他媒体との決定的な違いを解説します。
【関連記事】
SNS求人集客の成功法則!採用マーケティングのコツと媒体の使い分け
https://www.adeagle.co.jp/saisentan/article/sns-recruitment
給与や条件を掲載しない独自のルール
Wantedlyの最大の特徴は、求人原稿の中に「月給〇〇万円」や「賞与年2回」といった給与・待遇の条件面を記載することが規約によって厳格に禁止されている点です。
一般的な求人サイトでは条件検索がメインになりますが、このプラットフォームではそれができません。これにより、お金や待遇だけを目的にした層を自然と弾き、「この会社の目指す世界に強く共感した」「このチームで一緒に働きたい」という熱量の高い候補者を集めやすくなる仕組みになっています。
会社訪問を促す「話を聞きに行きたい」ボタン
一般的な求人サイトにある「応募する」ボタンの代わりに、Wantedlyには「話を聞きに行きたい」という独自のボタンが設置されています。
これは、いきなり選考に進むのではなく、まずはカジュアルに面談を行ってお互いを知るという文化が根付いているためです。
履歴書を用意する前の段階で接点を持てるため、求職者は心理的なハードルが下がり気軽にアクションを起こせます。企業側もリラックスした状態で人柄を深く知ることが可能です。
運用型メディアとしてのストーリー機能
単なる求人票を掲載するだけでなく、ブログ形式の「ストーリー」機能を使って、社内の日常風景やメンバーのインタビュー記事を自由に発信できる点も大きな違いです。
記事の更新頻度を高めることで、サイト内の検索結果で上位に表示されやすくなるアルゴリズムが採用されています。
求人を出して終わりではなく、自社の魅力を継続的に発信してファンを増やしていく「運用型メディア」としての側面が強く、この情報発信力が採用成功の鍵を握ります。
Wantedlyを利用する3つのメリット
Wantedlyを導入することで、これまでの求人媒体ではなかなか出会うことができなかった層へのアプローチが可能になります。
特に、会社の文化にしっかりとフィットし、定着率の高い「カルチャーマッチした人材」の採用に強いという特徴を持っています。ここでは、企業が導入することで得られる具体的な3つのメリットを解説します。
優秀な若手層やIT人材へのリーチ
登録しているユーザーの約70%が20代から30代の若手層であり、エンジニアやデザイナー、マーケターといった専門職の比率が非常に高いのが特徴です。
最新のスキルやトレンドに敏感な若手優秀層は、単なる給与や勤務条件だけでなく、「仕事のやりがい」や「社会への貢献度」を仕事選びの基準として重視する傾向があります。
そのため、ビジョンへの共感をテーマにしたWantedlyのコンセプトと非常に親和性が高く、質の高い母集団を形成できます。
採用コストの大幅な削減が可能
一般的な求人媒体は1回の掲載ごとに数十万円の費用がかかりますが、Wantedlyは月額約5万円(ライトプランの場合)からの定額制(サブスクリプション型)を採用しています。
掲載期間中に何人の人材を採用しても、追加の成功報酬費用が一切発生しない仕組みです。以下の表のように、コスト構造が大きく異なります。
項目 | 一般的な求人媒体 | Wantedly |
料金体系 | 掲載課金・成功報酬 | 月額定額制(サブスク型) |
追加費用 | 採用人数に応じて増加 | 何人採用しても0円 |
年間を通して複数名の採用を予定している企業にとっては、採用単価を劇的に抑えられます。
潜在層へのアプローチとブランディング
今すぐには転職を考えていない「転職潜在層」に対しても、自社の魅力をストーリー記事で伝え続けることができます。
各種SNS(XやFacebookなど)との連携機能が強力で、社員が自社の記事をシェアすることで、転職市場には出てこない優秀な人材にも情報が届きます。
会社の認知度が自然と上がり、「いつか転職するならこの会社に行きたい」と思ってもらえるような、中長期的な採用ブランディングの構築に大きく寄与する点がメリットです。
【関連記事】
採用ブランディングとは?メリットや始め方について解説
https://www.adeagle.co.jp/saisentan/article/recruit-branding-guide
Wantedlyのデメリットと注意すべき点
共感採用という素晴らしい仕組みがある一方で、Wantedlyの運用には相応の手間とコツが必要になります。良い面だけを見て安易に導入してしまうと、時間だけが奪われて結果が出ないということになりかねません。
ここでは、導入前に必ず確認しておきたいデメリットと、運用における注意点を3つのポイントに絞って解説します。
定期的な記事更新の工数が発生する
Wantedlyは、求人を出してそのまま放置するだけでは新着記事の波に埋もれてしまい、求職者から応募が入らなくなります。
そのため、最低でも週に1回程度のストーリー投稿や、定期的な求人情報のアップデートが必要になります。
現場の社員にインタビューを行ったり、記事を執筆して写真をアップしたりする工数が継続的に発生するため、採用担当者が運用にしっかりと時間を割ける社内体制をあらかじめ整えておく覚悟が必要不可欠となります。
条件重視の層には届きにくい
規約で給与や待遇の記載が禁止されているため、年収アップや勤務地、休日の多さを最優先に仕事を探している条件重視の層には、自社の求人が全く届きません。
そのため、待遇面だけをアピールして大量に人を集めたい企業にとっては、応募の母集団が他の総合求人媒体に比べて極端に少なくなるケースが多々あります。
数を集めることよりも、自社の企業理念に心から共感してくれる「質」の高い人材をじっくり探す姿勢が強く求められるプラットフォームだと言えます。
スカウト機能の返信率にバラつきがある
Wantedlyには求職者に直接声をかけられるオプションのスカウト機能がありますが、誰にでも送れるようなテンプレート通りの文章ではほとんど返信が来ません。
候補者のプロフィールや過去の経歴をしっかりと読み込み、なぜ自社がその人に声をかけたのかを個別かつ熱意を持って書く必要があります。
そのため、質の高いスカウトメールを1通作成するのに15分以上の時間がかかることも珍しくなく、ただ単に数を打つだけでは採用に結びつかないという難しさがあります。
Wantedlyが向いている企業・向いていない企業
自社のフェーズや募集する職種によって、Wantedlyが最高の採用ツールになるか、全く機能しないかが明確に分かれます。ミスマッチを防ぐためには、自社が媒体の特性に合っているかを事前に見極めることが大切です。
ここでは、導入前に確認できる適性チェックリストと、向いている企業・向いていない企業の特徴を詳しく解説します。
Wantedly導入の適性チェックリスト
自社の状況を客観的に判断するために、まずは以下の適性チェックリストを活用してみましょう。
<チェックリスト>
□ターゲットが20代〜30代の若手やIT人材である
□独自のビジネスビジョンや社会的なパーパスがある
□写真やブログでの社内情報の発信に抵抗がない
□定額制を活かして1人あたりの採用単価を下げたい
これらの項目に多く当てはまる企業ほど、Wantedlyの仕組みを最大限に活用でき、採用活動において高い投資対効果を得られる可能性が非常に高いと言えます。
向いている企業の特徴と原稿作成ポイント
IT・スタートアップ企業、デザイン制作、広告業界などの業種や、エンジニアなどの職種には最適です。
応募が集まる求人広告のポイントは次の五つです。
1. 職種名を具体化する
2. 創業者のビジョンを語る
3. メンバーのやりがいを紹介する
4. リアルな笑顔の写真を多用する
5. 定期的にストーリーを更新する
悪い例:Webディレクター募集
良い例:地方の魅力を伝える!急成長チームのディレクター募集
このように社会貢献性や目的を具体的に示すと、若手層の反応は大きく変わります。
【関連記事】
応募を成功させる求人広告の書き方とは?採用担当者が知るべき4つの誤解と対策
https://www.adeagle.co.jp/saisentan/article/job-ad-writing
向いていない企業の特徴
歴史の長い伝統的な製造業やインフラ関連、または現場での単純作業や配送ドライバーなどの職種では、媒体のユーザー層と特性が合致しにくいため苦戦する傾向があります。
また、「我が社の最大の強みは安定性と高い年収です」というように、条件面以外での社風やビジョンを言語化して発信することが難しい企業の場合も、共感という仕組みを活かしきれない可能性が高いです。
その場合は、条件検索に強い他の求人メディアを素直に選んだ方が採用の近道となります。
アド・イーグルが伴走!Wantedlyでの採用成功事例
Wantedlyでの採用成功は、スペックや条件の提示ではなく「ストーリーの継続的な発信」にかかっています。とはいえ、具体的にどう運用すれば良いか迷う方も多いはずです。
ここでは、弊社アド・イーグルが実際に企業の運用に伴走し、自社のファンを効果的に増やして優秀な人材の採用に繋げた具体的な成功事例をご紹介します。
事例①:週1回の「ストーリー」更新で、PV数が10倍に!
あるWeb制作会社では、求人を出したまま放置していたため検索順位が下がり、応募が月に1件あるかないかの状態でした。
そこで弊社アド・イーグルが伴走し、ストーリー機能を活用して「社員の失敗談」や「リアルなランチ風景」など、職場の温度感が伝わる記事を週1回ペースで継続して投稿しました。
SNSでの拡散もセットで行った結果、PV数が従来の10倍になり、月に15件以上の面談希望を獲得し、社風を深く理解したデザイナー2名の採用に見事成功しました。
事例②:給与を出さない「共感採用」でエンジニアを獲得!
ある独自の教育系SaaS開発を行うベンチャー企業では、年収などの待遇面では大手IT企業に太刀打ちできない状況でした。
そこで「条件」ではなく「創業者の熱い想い」で勝負することを提案し、代表へロングインタビューを実施。なぜこのサービスを作るのかという社会的意義をエモーショナルに言語化しました。
「給与より先にまずこの人の話を聞きたい」と思わせる原稿を設計した結果、ビジョンに強く共感した大手出身の優秀なエンジニア1名の採用に成功しました。
成功を左右する運用代行の活用メリット
事例からも分かるように、Wantedlyは記事の企画やライティング、丁寧なスカウト送信などの細かな運用が結果を大きく左右します。
しかし、多くの企業では採用担当者が他の業務と兼任しており、そこまで手が回らないのが実情です。そこで、プロの運用代行を活用することで、社内の負担を一切増やすことなく定期的な情報発信が可能になります。
客観的な視点で自社の隠れた魅力が引き出されるため、最短ルートで採用目標を達成できる強力なバックアップ体制となります。
よくある質問
Q. Wantedlyは無料で利用できますか?
A. 基本的には有料のサービスですが、お試しとして無料のトライアルプランも用意されています。
ただし、無料版では求人の公開件数や利用できるスカウト機能などに大幅な制限がかけられているため、本格的に採用活動を行う場合は向いていません。ターゲット層に広くアプローチしてしっかりと結果を出すためには、月額定額制のライトプラン以上の契約を検討するのが一般的であり、最も効果的な利用方法となります。
Q. 本当に給与を書いてはいけないのですか?
A. はい、Wantedlyの利用規約により、求人本文内に具体的な給与金額や待遇を記載することは厳格に禁止されています。
これは、お金などの条件面ではなく、企業のビジョンや想いに対する「共感」でマッチングを図るというプラットフォームの根本的な思想に基づく独自のルールです。詳細な給与や待遇の条件については、カジュアル面談の場やその後の正式な選考ステップの中で、お互いの希望をすり合わせながら丁寧に伝えていくという運用になります。
Q. エンジニア以外の職種でも採用できますか?
A. はい、エンジニアやデザイナー以外の職種でも十分に採用が可能です。
近年では、セールス、カスタマーサクセス、人事、広報といったビジネス職種での採用実績も非常に増えています。また、インターンシップを希望する意欲的な学生の採用にも強く、幅広いポジションで活用されています。自ら挑戦して成長したいという前向きな若手層が多く活動しているため、職種を問わず熱意ある人材に出会えるチャンスがあります。
Q. 運用代行をお願いすることはできますか?
A. はい、弊社のような代理店にてトータルでの運用代行を行うことが可能です。
ストーリー記事の企画や執筆から、求人原稿の作成、候補者に合わせたスカウトメールの選定や送信まで、手間のかかる業務をまるごとサポートします。社内に編集やライティングのリソースがない企業様でも、プロの専門的な視点とノウハウを取り入れることで、短期間で質の高い母集団を形成し、採用成果を上げる体制を構築できます。
まとめ
Wantedlyは、条件面での比較を超えた「共感」を軸にする画期的な採用プラットフォームです。エンジニアや若手層の採用に強く、正しく運用すれば月額定額制を活かしてコストを抑えつつ自社に最適な人材を獲得できます。一方で、給与情報の記載禁止や継続的な情報発信(ストーリーの更新)が必要という側面もあります。
ただし、提供されている会員データや成功事例の数値はあくまで市場の目安であり、その年の市場環境や競合の出稿状況によって結果の限界は変動します。これさえやれば100%成功するという魔法の杖はありません。大切なのは、自社の独自の強みやビジョンを正しく言語化し、ターゲットに届くストーリーを設計することです。
採用市場は常に変化しており、自社に合った戦略的な運用設計がこれまで以上に重要になっています。まずは現状の採用課題を振り返り、求職者対応や原稿作成、フローの改善をしっかりと進めていきましょう。お困りの際は、弊社アド・イーグルまでお気軽にご連絡ください。
【注釈・参考】
Wantedly公式
https://www.wantedly.com
厚生労働省:労働者の募集及び採用時のルール
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouseisaku/chushoukigyou/saiyou_senkou_rule.html
関連記事
SNS求人集客の成功法則!採用マーケティングのコツと媒体の使い分け
https://www.adeagle.co.jp/saisentan/article/sns-recruitment
採用ブランディングとは?メリットや始め方について解説
https://www.adeagle.co.jp/saisentan/article/recruit-branding-guide
応募を成功させる求人広告の書き方とは?採用担当者が知るべき4つの誤解と対策
https://www.adeagle.co.jp/saisentan/article/job-ad-writing