求人を出しても応募が来ない、自社の募集が埋もれている気がする……。そんな悩みをお持ちの採用担当者様は多いのではないでしょうか。せっかく費用をかけて掲載しても、求職者に届かなければ意味がありません。
そこで注目したいのが、Indeed PLUSの新機能「自動アプローチ」です。本記事では、AIが自動で候補者へ求人を届ける仕組みや、導入のメリット、成果を出すための設定コツを分かりやすく解説します。この記事を読めば、効率的に応募を増やす一手が分かります。
本記事は採用マーケティングの知見をもとに、厚生労働省などの公的機関や提供元の公式情報を参照して作成しています。
Indeed PLUS「自動アプローチ」の概要と仕組み
2025年9月より提供が開始された「自動アプローチ」は、企業の求人情報と求職者の履歴書をAIが照合し、マッチ度の高い層へ自動で案内を送る機能です。
これまでの「応募を待つ」スタイルから、システムが自ら「候補者を呼び込む」スタイルへと進化しました。
AIによるマッチングの仕組み
AIは求人原稿内のキーワードや職種、必要なスキルを分析します。
同時に、求職者が登録している希望条件や行動履歴を照らし合わせ、最適なタイミングでメールなどの通知を送ります。人間が一人ずつ探してスカウトメールを送る手間が省けるため、業務効率が大幅に向上します。
対象となる媒体とリーチ範囲
この機能の強みは、Indeedだけでなく「リクナビNEXT」や「タウンワーク」といった連携媒体のユーザーも対象になる点です。
複数のサイトを横断して、自社の求人に興味を持ちそうな層へまとめてアプローチできるため、これまで接点のなかった潜在層へのリーチが可能になります。
利用料金と発生するコスト
機能の利用自体に追加の固定月額などはかかりません。費用が発生するのは、アプローチを受けた求職者が求人詳細をクリックした時のみ(CPC課金)です。
無駄な広告費を抑えつつ、関心を持った人に対してのみコストを支払う合理的な仕組みとなっています。
既存のATSやスカウト機能との違い
「Airワーク」や「ジョブオプ」などの採用管理ツール(ATS)を既にお使いの場合、既存のスカウト機能と何が違うのか疑問に思うかもしれません。
大きな違いは「自動化の範囲」と「対象媒体の広さ」にあります。これらを理解して使い分けることが重要です。
媒体を横断するネットワークの広さ
従来のATSのスカウトは、特定のサイト内(例:Indeed内のみ)のユーザーが対象でした。
しかし、Indeed PLUSの自動アプローチは、リクルートが展開する複数の主要媒体を横断します。1つの求人原稿で、より広い海から最適な候補者を釣り上げるようなイメージです。
手動運用とフルオートの使い分け
既存のツールには、担当者が履歴書を見て1通ずつ送る「手動スカウト」がありますが、これには多大な工数がかかります。
一方、自動アプローチは条件設定さえすればAIが24時間稼働します。ターゲットが広い場合は自動、専門性が高く慎重に見極めたい場合は手動と使い分けるのが得策です。
比較表で見る機能の違い
各ツールの特徴をまとめると以下の通りです。
機能 | Indeed PLUS 自動アプローチ | Airワーク 採用管理 |
対象範囲 | 複数媒体(Indeed/リクナビ等) | 主にIndeed |
運用形式 | AIによるフルオート | 自動・手動の併用 |
課金形態 | クリック課金(CPC) | 有料広告枠のオプション |
自動アプローチで成果を出す3つのステップ
機能をオンにするだけで応募が激増するわけではありません。
AIに「どんな人を連れてきてほしいか」を正しく教える必要があります。以下の3ステップを意識することで、マッチングの精度は格段に高まります。
ステップ1:条件設計の最適化
まずは必須条件(AND)と任意条件(OR)を整理しましょう。
例えば、「普通免許」を必須にしつつ、「営業経験 又は 販売経験」を任意に設定するなど、幅を持たせることがコツです。条件を絞りすぎるとAIが動けなくなるため、最初は少し広めに設定するのがポイントです。
ステップ2:魅力的なメッセージ作成
自動送付されるメッセージは、いわば「Web上のラブレター」です。
スマホで読まれることを想定し、200文字程度で「どんな仕事か」「働くメリットは何か」を簡潔に記載しましょう。専門用語を避け、一目で「自分に関係がある求人だ」と思わせる工夫が必要です。
ステップ3:PDCAサイクルを回す
配信後は「どれくらいの人に届き、何人がクリックしたか」を週単位でチェックします。
クリック率が低い場合はメッセージ内容を、応募率が低い場合は求人原稿(給与や休日など)を見直します。この繰り返しが、低コストで質の高い応募を獲得する近道となります。
運用でやりがちな失敗と回避策
自動化は便利ですが、設定を誤ると逆効果になることもあります。よくある失敗パターンを知り、事前に対策を講じておきましょう。特にコスト面とマッチング精度のバランスには注意が必要です。
失敗例1:条件が厳しすぎて配信されない
「30代まで、経験5年以上、特定の資格保持」など条件を盛り込みすぎると、AIが対象者を見つけられず、アプローチ数がゼロになることがあります。
まずは「絶対に譲れない条件」を1〜2個に絞り、ターゲット層の母数を確保することから始めましょう。
失敗例2:無関係なクリックによるコスト増
逆に条件を広げすぎると、採用ターゲット外の人までクリックしてしまい、広告費だけが嵩むリスクがあります。
例えば、勤務地から遠すぎる人に配信されないよう、通勤可能圏内の設定を適切に行うなど、費用対効果を見極めた調整が不可欠です。
失敗例3:求人原稿とメッセージの乖離
メッセージで「未経験歓迎」と謳いながら、遷移先の求人票に「経験必須」と書かれていると、求職者は不信感を抱き応募しません。
全ての媒体で情報が統一されているか、矛盾がないかを確認する「求人広告チェックリスト」を活用してください。
<求人広告チェックリスト>
□ 給与・手当が具体的に明記されているか
□ 勤務地・勤務時間が正確か
□ メッセージと求人内容に矛盾はないか
□ 公的ルール(最低賃金等)を守っているか
採用成功のために守るべき公的ルール
求人活動を行う際は、法律や制度を正しく理解しておく必要があります。
特に賃金や労働条件については、厚生労働省が定める指針を遵守しなければなりません。これは企業の信頼を守ることにも繋がります。
最低賃金の厳守と確認
求人を掲載する際は、必ず募集地域の「地域別最低賃金」を上回っているか確認してください。
最低賃金は毎年10月に改定されることが多いため、自動アプローチを継続利用している場合も、定期的な金額の見直しが必要です。
性別・年齢制限の禁止
男女雇用機会均等法や雇用対策法により、原則として性別や年齢を限定した募集は禁止されています(※一部例外あり)。
AIによる自動抽出であっても、不当な制限を設けることはできません。誰もが平等にチャレンジできる表現を心がけましょう。
誇大広告の防止と事実記載
「月収50万円可能」と書きながら、実際には達成不可能なノルマがあるなど、事実と異なる記載は職業安定法に抵触する恐れがあります。
具体的な平均月収や、固定残業代の有無など、求職者が正しく判断できる情報を開示することが、早期離職の防止にも役立ちます。
厚生労働省:労働者の募集や採用時のルール
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/topics/tp070903-1.html
よくある質問
Q. 自動アプローチ機能は本当に無料で使えますか?
A. はい、機能の設定やメッセージの自動送信自体に費用はかかりません。ただし、送られたメッセージ内のリンクがクリックされ、求人詳細ページが表示されたタイミングでIndeedの広告費(クリック課金)が発生します。予算の上限設定も可能なので、使いすぎを防ぐことができます。
Q. アルバイトの募集でも使えますか?
A. もちろん可能です。正社員、契約社員だけでなく、アルバイトやパートの採用でもご活用いただけます。特にタウンワーク利用者など、地域密着型で仕事を探している層にもAIがアプローチをかけるため、幅広い雇用形態で応募数の増加が期待できます。
Q. スカウト文面は自分で作る必要がありますか?
A. 基本的なテンプレートは用意されていますが、自社独自の魅力を盛り込んだオリジナル文面を作成することをお勧めします。仕事のやりがいや職場の雰囲気を具体的に書くことで、定型文よりも高いクリック率や応募率を実現しやすくなります。
Q. 効果が出ない時はどうすればいいですか?
A. まずは「ターゲット設定」と「メッセージ内容」のどちらに原因があるか切り分けましょう。届いているのにクリックされないならメッセージを、クリックされるのに応募されないなら求人票の条件(給与や休日)を見直すといった段階的な改善が効果的です。
まとめ
Indeed PLUSの「自動アプローチ」は、AIを活用して攻めの採用を実現する画期的な機能です。複数の媒体を横断して、自社に最適な候補者を24時間自動で見つけ出してくれるため、採用担当者の工数削減と母集団形成を同時に叶えることができます。
ただし、AIはあくまで道具であり、最初の条件設定や原稿の質が成果を左右します。また、クリック課金という性質上、運用の仕方次第で費用対効果が大きく変わる点には注意が必要です。数字上のデータだけでなく、自社のターゲット層が本当に求めている情報は何かを深く考えることが、採用成功への一番の近道となります。
まずは現在の求人原稿が「AIに正しく評価される内容か」を見直すところから始めてみてはいかがでしょうか。自社に最適な設計についてお悩みの際は、お気軽にご相談ください。
【注釈・参考】
Indeed PLUS Indeed PLUSに新しく「自動アプローチ機能」を追加
https://jp.indeed.com/news/releases/20250908
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