第1回の前回では、地方や中小企業が大手企業と同じ土俵で戦うのではなく、「この街で働き、暮らす未来」を具体的に提示することの重要性をお伝えしました。
続く第2回のテーマは、多くの企業が力を入れる「夏のインターンシップ」と、秋以降の「後半戦」の戦い方です。
夏になると、多くの企業がインターンシップや仕事体験、オープン・カンパニーを開催します。当日、学生が集まり、グループワークが盛り上がれば、採用担当者は一定の手応えを感じるでしょう。しかし、「参加者は集まったものの、選考には進まなかった」「採用結果に繋がらなかった」と悩む中小企業は少なくありません。
では、採用人数も人員も限られている中小企業は、夏のインターンシップをどのように位置づけるべきなのでしょうか。また、夏までに採用できなかった場合、秋以降の「後半戦」をどのように戦えばよいのでしょうか。
今回も、新卒採用や地方学生の就職支援に長く携わってきた菅野智文さんに、中小企業のインターンシップと採用時期、説明会の頻度、選考スピードについて伺いました。
夏インターンを開催することが目的になっていないか
サイセンタン編集部: 中小企業の新卒採用では、夏のインターンシップに力を入れる会社が増えています。 早い段階から学生と接点を持つことは、やはり重要なのでしょうか。
菅野: 早い時期に学生と接点を持てるのであれば、それ自体は良いと思います。 ただ、問題は「何のためにやるのか」です。
よくあるのが、学生向けに自己分析を支援したり、就職活動の進め方を教えたりするプログラムです。 もちろん、学生にとって役立つ内容なら意味はあります。 でも、まだほとんど知られていない中小企業が、それを開催したとして、学生は本当にその会社から自己分析を教えてもらいたいのでしょうか。
サイセンタン編集部: 知名度の高い企業や、特定の大学のOB・OGが実施するのであれば分かるけれど、学生が知らない会社が同じことをしても、参加理由が弱いということですね。
菅野: そうです。 「他社も自己分析のプログラムをやっているから、うちもやろう」 「夏はインターンシップの時期だから、何か開催しなければいけない」 そういう順番で考えると、会社側がやりたいことと、学生が知りたいことがずれてしまいます。
しかも、夏の時期は、学生側にも「インターンシップに参加しておかなければ」という意識があります。 そのため、会社への志望度が高くなくても、参加者が集まることがあります。
サイセンタン編集部: 参加者が集まるため、企業側は施策が成功したように感じてしまう。
菅野: そうなんです。 学生が集まり、グループワークが盛り上がる。社員も協力してくれて、当日は良い雰囲気になる。 そうすると、採用担当者も気持ちが良くなるんですよ。
「今年のインターンシップはうまくいった」 「やはり夏の取り組みは重要だ」 そういう成功体験になります。
でも、その後に確認すると、選考へ進んだ学生がほとんどいない。内定を出しても辞退されている。最終的に一人も入社していない。 それでは、採用施策として成功したとは言い切れません。 当日の盛り上がりと、採用の成果は分けて考える必要があります。
【参考データ】 2028年卒学生が参加を希望するインターンシップ等の平均社数は7.9社で、「10社以上」と回答した学生も3割を超えています。また、8割以上が特定の業界や企業だけに絞らず、「広く興味や関心を持って参加したい」と回答しています。インターンシップの参加者が、自社への高い志望度を持っているとは限らないことが分かります。 参照:マイナビ「2028年卒 大学生キャリア意向調査(4月)<インターンシップ・キャリア形成活動>」 URL:https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260521_110730/
インターンシップは重要。だからこそ「採用できたか」だけで判断しない
サイセンタン編集部: 今のお話だけを聞くと、中小企業は夏のインターンシップをやらない方がよいようにも聞こえます。
菅野: いや、やらない方がよいという話ではありません。 学生と実際に接点を持てることには、大きな意味があります。
仕事内容を体験してもらえる。社員と話してもらえる。会社の雰囲気も見せられる。 説明会で一方的に話を聞くだけでは分からないことを、学生自身が確認できます。 だから、良いインターンシップであれば、学生の志望度を上げることもできると思います。
問題は、「インターンシップをやれば採用できる」と考えてしまうことです。
サイセンタン編集部: インターンシップは採用の入口にはなるけれど、参加者がそのまま選考や入社へ進むとは限らない。
菅野: そうです。 インターンシップの目的を、一つに限定しなくてもよいと思います。 採用につながる学生がいれば、それはもちろん良いことです。
ただ、その場で学生が何に反応したのかを知る。どの説明が分かりにくかったのかを知る。自社が伝えたい魅力と、学生が知りたい情報にずれがないかを確認する。 そうした情報を得られるだけでも、その後の採用活動には生かせます。
「何人参加したか」だけではなく、「何が分かったか」まで確認する必要があります。
【参照データ】 リクルートマネジメントソリューションズの調査では、内定企業への志望度が最も高まった場面は、「面接」が22.1%で1位、「インターンシップ」が20.0%で2位でした。インターンシップは、学生が仕事内容や社風が自分に合うかを確認する場として、志望度に大きな影響を与えています。 参照:リクルートマネジメントソリューションズ「2025年新卒採用 大学生の就職活動に関する調査」 URL:https://www.recruit-ms.co.jp/news/pressrelease/9518371732/
夏は「採用の本番」ではなく、準備運動にしてもよい
サイセンタン編集部: 中小企業が夏のインターンシップを実施する場合、どのような目的を置くのがよいのでしょうか。
菅野: 僕は、マーケティングのような観点で使ってもよいと思います。 「ここから採用できなくてもいい」とまでは言いすぎかもしれませんが、そのくらいの気持ちで、学生の反応を確認する機会にする。
最近の学生が、何を気にしているのか。 自社の仕事内容を、今の説明で理解してもらえるのか。 採用担当者が魅力だと思っていることを、学生も魅力だと感じるのか。 説明会で使う予定の資料や言葉が、本当に伝わるのか。
そういうことを、学生との接点を通して確認するんです。
サイセンタン編集部: いわば、秋以降の採用活動へ向けたテストの場ですね。
菅野: そうですね。 例えば、会社側は「若いうちから幅広い仕事ができます」と伝えている。 でも、学生からすると、「何を任されるのか分からない」「教育を受ける前に、何でもやらされるのではないか」と感じているかもしれません。
会社は「風通しの良い職場です」と言っている。 でも、学生は、「具体的に誰と話せるのか」「困ったときに誰へ相談できるのか」を知りたいかもしれません。
実際に学生へ説明し、質問を受けてみると、会社側が気づいていなかったずれが見えてきます。
夏のインターンシップを、そのずれを確認する準備運動として使う。 そこで分かったことを、秋以降の説明会や面接、求人情報へ反映する。 そういう使い方であれば、仮に夏の参加者から採用できなくても、次につながります。
限られた人員で、今年の4年生と来年の学生のどちらを優先するか
サイセンタン編集部: 採用担当者が少ない会社では、現在就職活動中の4年生への対応と、次年度の学生向けインターンシップを同時に行うのが難しい場合があります。 どちらを優先すべきでしょうか。
菅野: その会社の採用状況によりますが、まだ今年の採用が終わっていないなら、僕は現在動いている4年生を優先した方がよいと思います。
夏になると、社内では次年度のインターンシップの話が中心になりやすいんですよ。 周囲の会社もインターンシップを始める。就職情報サイトも、次年度向けの動きが大きくなる。 そうすると、「もう今年の採用は終わりで、来年の準備をしなければ」と思いやすくなります。
でも、実際には、まだ就職活動を続けている4年生がいます。
サイセンタン編集部: すでに内定率が高くなっていても、全員の進路が決まっているわけではない。
菅野: そうです。 まだ内定を持っていない学生もいますし、内定はあるけれど、納得できる会社を探している学生もいます。 その学生たちは、内定式なども意識しながら、「できるだけ早く就職先を決めたい」と考えています。
そこにきちんと向き合えば、採用につながる可能性はあります。 それなのに、今年の学生への対応を止めて、来年のインターンシップだけに人員を使ってしまう。 採用人数が足りていない会社であれば、優先順位が逆になっていないかを確認した方がよいと思います。
サイセンタン編集部: 夏インターンをやるか、やらないかではなく、今の自社にとって最も採用可能性の高い相手は誰かを考える。
菅野: そうです。 採用市場の年間スケジュールに、会社がそのまま付き合う必要はありません。 自社が今年何人採りたいのか。現在何人採れているのか。今、採用担当者が時間を使うべき相手は誰なのか。 そこから考えた方がよいと思います。
【参考データ】 2027年卒学生の6月末時点の内々定率は81.2%でしたが、就職活動の継続率は37.8%でした。特に文系学生の活動継続率は46.1%であり、夏に入っても就職活動を続ける学生が一定数います。 参照:マイナビ「2027年卒 大学生キャリア意向調査6月<就職活動・進路決定>」 URL:https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260714_112594/
応募が減る後半戦だからこそ、中小企業に向いている
サイセンタン編集部: 一般的には、学生からの応募が多い時期ほど、採用のチャンスも多いように思えます。 それでも中小企業は、後半戦を狙った方がよいのでしょうか。
菅野: 僕は、中小企業は後半戦に向いていると思っています。 もちろん、早い時期から採用できるのであれば、それに越したことはありません。
ただ、応募が多い時期は、まだ企業選びの軸が決まっていない学生も多いんです。 周囲が動いているからエントリーする。とりあえず有名な会社を見ておく。インターンシップへ何社も申し込む。 企業側からすると、多くの学生が集まっているように見えますが、その中には自社への関心がまだ低い学生も含まれています。
サイセンタン編集部: 応募数は多いけれど、志望度にはかなり差がある。
菅野: そうです。 秋以降になると、応募数は減ります。
でも、その時期に動いている学生は、「自分に合う会社を見つけたい」「早く内定を得たい」「今持っている内定先以外も見たい」という目的が、以前より明確になっています。
中小企業が何百人もの応募者を集め、その中から数人を選ぶ必要はありません。 1人、2人、3人と来る応募に対して、一人ずつきちんと向き合う。 その方が、中小企業には合っていると思います。
サイセンタン編集部: 応募が少ないことを、必ずしも弱みとして捉えなくてよい。
菅野: そうです。 応募が少ないからこそ、その学生のことを覚えられます。
何を大切にしているのか。どのような会社を見ているのか。働くことに何を不安に感じているのか。 そこまで聞きながら、自社についても丁寧に伝える。 大量の学生を効率的に選考する企業とは、違う採用ができます。
参加者が集まるまで、説明会を開かない会社
サイセンタン編集部: 後半戦では、具体的にどのような運用を見直すべきでしょうか。
菅野: まず、説明会の開催頻度です。 中小企業でよくあるのが、ある程度の参加者が集まるまで説明会を開かないことです。
「5人くらい集まったら説明会を開催しよう」 「今月は予約が少ないので、来月の日程にまとめよう」
企業側の効率を考えれば、そうしたくなる気持ちは分かります。 でも、学生からすると、なぜその会社の説明会を2週間も3週間も待たなければならないのか、という話です。
サイセンタン編集部: 特に後半戦の学生は、一日でも早く就職先を決めたい。
菅野: そうです。 学生がエントリーしたのに、次の説明会が2週間後だったら、その間に別の会社の選考が進みます。 別の会社から内定が出るかもしれません。
企業側は「説明会の予約者が集まらなかった」と考えますが、学生側からすれば、「すぐ話を聞ける会社を優先した」だけかもしれません。
後半戦では、基本的には1人でも説明会をやる。 応募があったら、できるだけ早く会社の説明をする。 それが大事だと思います。
「1人説明会」は、毎回1時間かけて実施しなくてもよい
サイセンタン編集部: 1人の応募ごとに説明会を開催するとなると、採用担当者の負担が大きくなりませんか。
菅野: 毎回、大人数向けの説明会と同じことをする必要はありません。 オンラインで30分の簡易版を用意してもよいと思います。
最初に学生が知りたい情報を伝え、質問を受ける。 その学生がさらに興味を持ったら、別の社員との面談や職場見学につなげる。 段階を分ければよいんです。
週に1回、説明できる時間を確保しておく方法もあります。 応募がなければ、その時間を別の仕事に使えばいい。 でも、応募があったときには、数日以内に話せる状態をつくっておく。
サイセンタン編集部: 採用担当者だけで対応できない場合は、どうすればよいでしょうか。
菅野: 他の社員にも簡易版の説明ができるようにしておく方法があります。 中途採用の担当者や、現場の若手社員、責任者など、会社のことを誠実に伝えられる人を何人か決めておく。
全員が完璧なプレゼンテーションをする必要はありません。 ただ、誰が対応しても、給与、勤務地、仕事内容、選考の流れなど、最低限必要な情報は同じように伝えられるようにする。 あとは、その人自身の言葉で仕事や会社について話してもらえばよいと思います。
後半戦では、完璧な説明会を月に1回開催するよりも、学生が知りたいときに話を聞ける状態をつくる方が大切です。
最短内定とは、面接を雑にすることではない
サイセンタン編集部: 後半戦では、説明会だけでなく、選考自体も早く進めた方がよいのでしょうか。
菅野: 早く進めた方がよいと思います。 ただし、面接を省略して、簡単に内定を出せという話ではありません。 学生を理解し、自社のことも理解してもらうために必要な時間は取るべきです。
削るのは、面接と面接の間にある無駄な待ち時間です。
サイセンタン編集部: 一次面接が終わった後、社内の日程が合わず、次の面接が2週間後になるような時間ですね。
菅野: そうです。 書類選考に1週間かかる。面接官の日程調整に1週間かかる。最終判断の会議が翌週になる。 一つずつは仕方がないように見えますが、全部を合わせると1か月近くかかります。
その間、学生は他社の選考を受けています。 後半戦の学生が早く就職先を決めたいと考えているなら、企業側もその時間感覚に合わせる必要があります。
説明会の翌日に一次面接をする必要まではありません。 ただ、応募から内定まで、最短でどのくらいの日数で進められるかを、社内で一度確認した方がいい。
サイセンタン編集部: 「慎重に選ぶこと」と「待たせること」は違うということですね。
菅野: そうです。 しっかり話を聞き、判断することは必要です。 でも、社内の都合で待たせることは、丁寧な選考ではありません。 むしろ、学生からすると、「自分はそれほど必要とされていないのではないか」と感じる可能性があります。
夏のインターンシップへ参加しなかった会社も、第一志望になり得る
サイセンタン編集部: 夏の段階で学生と接点を持てなかった企業にも、その後の採用チャンスはあるのでしょうか。
菅野: 十分にあると思います。 夏のインターンシップへ参加した会社の中から、必ず入社先を決めるわけではありません。
就職活動を進める中で、初めて知る会社もあります。 合同説明会で偶然出会うこともある。求人情報を検索して見つけることもある。友人や大学の職員から紹介されることもある。
後半になって、自分の希望条件が明確になったことで、それまで見ていなかった企業に興味を持つ学生もいます。 だから、「夏に接点を持てなかったから、もう無理だ」と考えなくてよいと思います。 大切なのは、学生が出会ったときに、すぐ話を聞ける状態になっていることです。
サイセンタン編集部: 夏のインターンシップに参加していない学生にも、秋以降に選ばれる可能性がある。
菅野: そうです。 むしろ、その時期に初めて出会った会社だからこそ、先入観なく見てもらえることもあります。
夏の接点がなかったことを気にするより、今来てくれた学生に、何を伝え、どのように向き合うかを考えた方がよいと思います。
【参考データ】 2027年卒学生のうち、2026年5月末時点で「現在最も入社意思が高い企業」のインターンシップ等に参加していた割合は61.4%でした。反対に見ると、38.6%は、最も入社意思が高い企業のインターンシップ等に参加していません。調査元も、5月に内々定を得た志望度の高い企業には、インターンシップ等へ参加していなかった企業が一定数含まれていたとしています。 参照:マイナビ「2027年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>」 URL:https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260612_111681/
後半戦では、採用人数ではなく「目の前の1人」を見る
サイセンタン編集部: 後半戦の採用では、採用担当者はどのような姿勢で学生と向き合うべきでしょうか。
菅野: 応募数を見て、一喜一憂しすぎないことだと思います。
今週は1人しか応募がなかった。 説明会の予約が2人しか入らなかった。 それを失敗のように感じる会社があります。
でも、採用予定が1人であれば、その1人が自社に合う学生かもしれません。 まず、その学生ときちんと話すことです。
どのような就職活動をしてきたのか。なぜ今も活動しているのか。会社選びで何を大切にしているのか。どのようなことに不安を感じているのか。 そのうえで、自社ができることと、できないことを伝える。
無理に口説く必要はありません。 ただ、「あなたのことを理解しようとしている」「理解したうえで、当社に来てほしいと思っている」ということは、伝えた方がよいと思います。
サイセンタン編集部: 募集を続けるだけでなく、応募があった後の対応密度を上げる。
菅野: そうです。 応募を増やすために、新しい媒体を追加することも必要かもしれません。 でも、その前に、今来ている学生へすぐ連絡できているか。待たせず説明できているか。その人のことを理解しようとしているかを確認する。
中小企業は、人数で大手企業と戦うのではなく、一人ひとりへの対応で戦う方がよいと思います。
夏インターンと後半戦を見直す7つのポイント
インターンシップの目的を説明できるか 学生を採用するためなのか、仕事内容を理解してもらうためなのか、学生の反応を確認するためなのかを明確にします。
参加人数だけを成果にしていないか 何人集まったかだけでなく、選考への移行、学生の理解、自社が得た気づきまで確認します。
一般的な自己分析プログラムになっていないか 学生がその会社だからこそ知りたい仕事、人、職場、働き方を中心に設計します。
次年度の準備によって、今年度の採用を止めていないか まだ採用人数が充足していない場合は、現在就職活動中の学生への対応との優先順位を確認します。
説明会の参加者が集まるまで待っていないか 後半戦では、応募が1人でも説明することを基本とし、オンラインの簡易版も用意します。
選考の間に、社内都合の空白期間がないか 判断に必要な面接は残しながら、日程調整や社内承認による待ち時間を短縮します。
夏に会えなかった学生を諦めていないか 秋以降に初めて自社を知る学生もいます。出会ったときに、すぐ話を聞ける採用体制を整えます。
インターンシップをやることより、「今の自社に必要な採用」を考える
サイセンタン編集部: 最後に、夏インターンや後半戦の採用に悩む中小企業の担当者へ、改めて伝えたいことをお願いします。
菅野: 「今はインターンシップの時期だから、インターンシップをやる」 「周囲の会社が次年度採用へ移ったから、うちも今年の採用を終える」 そうやって採用市場の動きにそのまま合わせる必要はないと思います。
自社は今年、何人採りたいのか。 現在、何人採れているのか。 今、目の前にどのような学生がいるのか。 限られた採用担当者の時間を、どこへ使うべきなのか。 そこから決めればいいんです。
夏のインターンシップは、やること自体が悪いわけではありません。 採用につながればよいですし、学生の反応を知り、説明会や求人を改善する機会にしてもよい。 ただ、参加者が集まり、当日が盛り上がったことだけで満足しないことです。
そして、夏までに採用できなかったからといって、諦める必要もありません。 秋以降も学生は動いています。
応募が1人なら、その1人にすぐ会う。 説明会を待たせない。選考の間を空けない。一人ひとりの話をきちんと聞く。 大手企業と同じ人数を集めるのではなく、今来てくれた学生を大切にする。 それが、中小企業の後半戦の戦い方だと思います。
続く第3回では、「採用のKPI(目標数値)」の罠と、中小企業が本当に追うべき指標に迫ります
第2回では、秋以降の後半戦において、目の前の1人と丁寧に向き合う戦い方をお伝えしました。しかし、採用活動の報告で「今年は300人のエントリーがありました」と聞くと、つい順調に進んでいるように感じてしまいませんか?
【新卒採用の常識を見直す 第3回】では、そんな「見栄えのよい応募数」の罠に陥っている企業に向けた処方箋をお届けします。
【第3回はコチラ⇒】
インタビューに登場した人
菅野 智文さん 株式会社ここだな 代表取締役 元リクルート「就職ジャーナル」編集長
株式会社リクルートにおいて、新卒採用や学生の就職活動に関わる事業に長く従事し、「就職ジャーナル」の編集長を経験。 現在は「株式会社ここだな」の代表取締役として、学生や若者のキャリア形成・就職支援、大学や企業に関わる各種支援に取り組んでいます。 企業が伝えたい採用情報だけではなく、学生が就職活動の中で何を感じ、何を不安に思い、どのように企業を選んでいるのかという視点から、新卒採用のあり方を提言しています。
株式会社ここだな URL:https://kokodana.co.jp/
新卒採用を、応募数だけで考えていませんか?
本連載では、地方企業や中小企業の新卒採用について、次のようなテーマを取り上げてきました。
・大手企業と同じ条件で比較されないための魅力づくり ・夏インターンシップと秋以降の採用戦略 ・エントリー数だけに頼らない採用KPI ・説明会や面接での学生理解と動機形成 ・内定辞退を防ぐための個別フォロー
これらに共通しているのは、採用媒体へ求人を掲載するだけでは、採用課題のすべてを解決できないということです。
応募が集まらない原因が、求人情報にあるとは限りません。 説明会への案内方法、学生へ伝える情報、面接官の対応、選考スピード、職場の見せ方、内定後のフォローなど、採用活動全体を見直す必要がある場合もあります。
株式会社アド・イーグルでは、新卒・中途・アルバイト採用における求人広告の掲載だけでなく、採用戦略の立案、求人原稿や採用サイトの制作、応募効果の改善、選考への導線設計など、企業の採用活動を幅広く支援しています。
このようなお悩みをご相談ください
・新卒採用を始めたいが、何から着手すべきか分からない ・エントリーはあるが、説明会や選考へつながらない ・自社の魅力を学生へうまく伝えられていない ・大手企業や同業他社との差別化ができていない ・面接辞退や内定辞退が多い ・採用担当者が少なく、学生への個別対応ができない ・求人媒体、採用サイト、説明会の役割を整理したい ・現在の新卒採用活動を一度、客観的に見直したい
採用人数や募集職種、これまでの採用状況を伺いながら、応募を集める方法だけでなく、説明会、選考、内定者フォローまで含めて、改善すべきポイントを整理します。
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